ライダーとして
確認しておきたい事は大きく3つあります。
@  ご自身の騎乗者資格と年齢
A  必要な馬具や服装
B  練習する場所や馬

まず騎乗者資格、これは乗馬のスキルを、所定の試験を受けて検定、認定するものです。
日本でエンデュランスの騎乗者資格を認定している団体は2つあり、それぞれで検定試験を実施しています。
日本馬術連盟(日馬連) 騎乗者資格 
※日馬連の会員になる必要があります。
※検定試験の実施日、場所については日馬連のHPで確認できます。

全国乗馬倶楽部振興協会(全乗振) 技能認定審査
※全乗振に所属している乗馬クラブであれば技能認定審査を受ける事ができます。

そして年齢ですが、トレーニングライドは10歳、公認競技は14歳の誕生日を迎える年からから参加が可能です。
未成年者の場合、保護者の同意や、14歳未満には大人の同伴など、あわせて確認する事があります。

さて、エンデュランス競技の最初の登竜門はトレーニングライド20km、これに参加する為には、日馬連C級か全乗振3級の保持が必要です。
競技会場で開催される所定の講習会を受けて試験に合格し、20kmを完走すると、昇格する事ができます。
日馬連C級 → 日馬連C(E)級
全乗振3級 → 全乗振エンデュランス3級
次はトレーニングライド40km。日馬連C(E)級か全乗振エンデュランス3級の保持が必要です。
競技会場で開催される所定の講習会を受けて試験に合格し、40kmを完走すると、昇格する事ができます。
日馬連C(E)級 → 日馬連B(E)級
全乗振エンデュランス3級 → 全乗振エンデュランス2級
                         ↓
                         日馬連B(E)級に移行が可能

このように、競技に参加して実地のスキルを養いつつ、資格を昇格させていって、トレーニングライドから日馬連公認競技、FEI公認競技(CEI)を目指す事ができるのです。



クルーとして
クルーは完走を目指す人馬をサポートする役割です。
競技会中はクルーのみが人馬を手伝う事ができるのです。
何よりも、ライダーとクルーが一丸となって馬に向かい合う事で「完走」が成し遂げられるのです。


確認しておきたい事は大きく4つあります。
@ 馬に触れて世話をする事ができる
A 担当する馬の事がわかっている
B エンデュランス競技のルールを理解している
C とにかくやってみたい、という好奇心

クルーにはマニュアルがありません。
チーム毎にやり方も考え方も違うからです。
それでも、目指すものは「完走」、@は指示を受ければいいし、クルーとして実践する事でA、Bはついてきます。
なによりC、これがとても大切です。

まずは、エンデュランス競技に参加しているチームを訪ねてみましょう。



審判、スチュワードとして
審判、スチュワードは、資格が必要な役割で、競技規則のみならず、すべての関連する規則に精通している事が求められます。
ライダーやクルーに相対する役割なので、ライダーやクルーの経験がある事が望ましいです。

まずは日本馬術連盟(JEF)の審判員3級を取得する事から始まります。
これは、馬場、障害、総合、エンデュランスの4つの競技の共通する審判員資格で、競技の経験の有無は問われません。

競技会で実務を経験し、必要な実技回数を満たして年に1回行われる審判員講習会での試験に受かれば昇格、エンデュランス2級審判員となります。
エンデュランス1級審判員になれば、国際馬術連盟(FEI)の資格に挑戦できます。
フランス語または英語の会話力が必要ですが、国内ではわずか5名しかこの資格を保持していません(2019/3/31現在)。


獣医として
獣医は、競技会の最初から最後まで馬を見守る、競技の進行に欠く事のできない存在です。
その判断次第で、馬の健康、ひいては、競技の勝敗を左右する点から、競技のルールをも理解している事が求められます。
    
獣医師の免許はもちろん、馬に親しみのある事、馬を理解している事、さらには馬への情熱がある事、これが欠かせません。
    



実行委員会として
実行委員会は、競技会の当日には最も見えずらい、裏方です。
その仕事は、競技会のスケジュールを発表してから当日、そして、競技会が終わった後まで続きます。
走路の点検、道路使用の確認、厩舎の点検、設備や用具の確保…etc,etc、仕事の範囲は多岐に渡るのです。
走路を広く展開するエンデュランス競技では、入念に準備をして迎えた競技会の当日にこそ一層の人手が必要なのです。

確認しておくことは1つ、同じ役割の人達と協調できるか、です。

実行委員会は、その本部を拠点にして走路の要所に広く存在し、全てのスタッフは無線や携帯電話で繋がっています。つまり、見えない相手と、信頼に基づいて仕事をすすめていくのです。
「協調できる」事は、大会の運営を成功に導く鍵なのです。

一方で、新たに大会の開催を計画するなら、その大会には新たな実行委員会が必要です。
大会の開催地がいろいろな事情で減っている今、こういったご提案は大歓迎です。
まずは土地の確保、走路の整備計画、自治体との調整、人員の確保、etc…。
こなしていく事は山のようにありますが、必要な競技規定のみならず、法律と照らし合わせて、不足のないように準備をする必要があります。


ボランティアとして
ボランティア=「自ら無償で活動に参加する人」と定義されています。
エンデュランス競技会に参加する為には、最低2日必要です。
つまり宿泊が必要、食事もとらねばならず、会場への移動手段も考えなければなりません。

これらにかかる費用は誰が負担するのか…自分で賄います。

本来であれば日当が払われて当然の事かもしれません。
クルーはライダーやオーナーから、実行委員会メンバーは実行委員会から。
ですが大半は、金銭のやりとりのないのが実情です。

「エンデュランスが好き」。
この気持ちが、競技会場へと足を向かわせているのです。

当然ですが、どの大会でもボランティアは大歓迎です!


競技馬として
エンデュランス競技には「ウマ科」の動物であれば参加できます。
ウマでもいろいろな品種の馬が活躍しています。
最も強いと言われるのは「純血アラブ種」、軽やかに大きな伸長速歩と強い心臓は、世界中のエンデュランスライダーの所有する競技馬では最も多いでしょう。日本でも多く活躍しています。
他に多く活躍しているのは「日本乗系種」「日本スポーツホース種」「北海道和種」「北海道和種のMIX」など。「与那国馬」も活躍しています。

エンデュランス競技に参加できる馬は、トレーニングライドでは3歳以上、JEF公認競技では5歳以上、FEI公認競技(CEI)では6歳以上と定義されています。

競技種目
距離・レベル
馬齢
トレーニングライド
-
3歳以上
JEF公認競技
40〜60km
5歳以上
80km〜139km
6歳以上
140km以上
7歳以上
FEI公認競技(CEI)
1☆100km〜119km
6歳以上
2☆120〜139km
7歳以上
3☆140〜160km
8歳以上
3☆選手権競技
9歳以上


馬にも、ライダーと同じように短い距離からのステップアップが必要です。
長い目で、計画的な競技愛参加を経て、優秀な競技馬を育てていきましょう。

乗用馬としての調教が済んでいる馬であれば、獣医検査での馴致を施してください。
エンデュランス競技の獣医検査は項目が多いので時間がかかりますが、その間、馬は落ち着いて立ち、獣医による触診を受け入れる必要があります。。
獣医検査を受けられない馬は、競技には不適切であるといっても過言ではありません。

もうひとつ大切な事は馬インフルエンザのワクチン接種と日本脳炎予防接種です。
まず馬インフルエンザのワクチンですが、競技会に参加するすべての馬は、基礎接種を完了していなければなりません。
基礎接種は、初回ワクチン接種を実施してから21日以上・2ヶ月以内に2 回目のワクチン接種を行うこと、補強接種については、基礎接種(2回目)から7ヶ月以内に最初の補強接種を行い、それ以降は1年以内に継続的に補強接種を受けていなければならない、とあります。
7〜10月に開催される競技会に参加する場合は、同年5月1日以降に2週間から2ヶ月の間隔で、2回の日本脳炎のワクチン接種を受けていなければなりません。
(各競技会の要項には、必ず条件が記載されています)

最後に馬具です。
多くに指定はありませんが、使用してはいけない馬具は明確に規程されています。
また、蹄鉄は義務付けられていませんので、実際日本でも多くの裸蹄の馬が競技馬として活躍しています。

入念な準備をお願いします。